- カイザー36のエチュードの練習方法、考えること、意識することについて解説!
- 著者めっしーが実際にレッスンで教えていただいた内容をまとめています
- 画像&動画付きでわかりやすくお話ししています。
カイザー練習するときに、何に注意して練習したらいいか教えてー
本記事ではこんなお悩みにお答えします。
- 本記事の信頼性
Twitter(@messi_agarisyo)
・大人からヴァイオリンを始めた(18才から)、15年目
・プロ奏者を輩出してる教室に通った
・今、チャイコンとパガニーニのカプリース弾いてる。
・プロのオーケストラのトップ奏者、NHK交響楽団(NHKでよく見るオーケストラ)奏者の方など、日本のトッププロから指導を定期的に受けている
・アマチュアオーケストラで、トップ奏者(会社でいうと部長クラス?)してた
こんにちは、超絶緊張しいヴァイオリニストのめっしーです。
最近スランプで、、、上手くならなくて、、、というお話しを先生にしたら、カイザー弾くといいよと言われた。
で、カイザーを一通りやってみることになって。
この記事では、そのときのレッスンで教えていただいたことをまとめています。
確かにカイザー弾いていると頭と体が整理されていくのを実感してて、初心者向きなんて言われるけど、ちゃーんとよくできた教本で、カイザー弾くと上手くなるようにできてるんだなって思う
ヴァイオリンを始めた方だけじゃなくて、ある程度弾けるようになっても、取り出して復習する価値のある曲集だなって感じる。
教えていただいた先生は書籍も出版なさっている方です。
信頼性は高いと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。
*今回レッスンを受けている楽譜は、インターナショナル版になります。
ほかの版だと譜面が若干違うかもです。
カイザー1番
カイザーの1番を弾くときのポイントです。
それぞれのポイントを深掘りしていきますね
書いてあることを徹底的に表現する。f、p、クレッシェンド、デクレッシェンド
書いてあることを徹底的に表現する。
f、p、クレッシェンド、デクレッシェンド、全部。
カイザー1番にはたくさん強弱の指定が書いてある。
書いてある強弱を一つ残らず表現する。
fは開放的に、pは緊張して
fは開放的に、pは緊張して、表現する。
体が緊張すると、楽器の振動を止めちゃうんよね。
だから、体を緊張させると自然とpになるし、
体を開放的に、楽にするとfが出しやすい。
音楽的にも、pの方が緊張感あるしね。
fはコマ寄り、pは指板寄り
fはコマ寄り、pは指板寄りで弾く。
コマ寄りで弾いた方が大きい音が出る、
指板寄りに行くと音は小さくなる。
fはコマよりで開放的に、楽に
pは指板よりで緊張して
クレッシェンド、デンクレッシェンドは弾く位置と弓幅で作る
クレッシェンド、デクレッシェンドは弾く位置と弓幅で作る。
クレッシェンドは指板寄りから、だんだんコマ寄りにして、弓幅も増やす。
デクレッシェンドはコマ寄りから指板よりにして、弓幅を減らす。
クレッシェンド、デクレッシェンドは極端につける意識で弾こう
音階が続くところは、階段みたいに段階的に音量をアップ
27〜30小節目の音階が続くところ。
ここは、階段みたいに段階的に音量をアップ。
1回目の音階より、2回目の音階の方がより大きい音
2回目の音階より、3回目の音階の方が大きい音で弾きます。
ffはヴィブラートもつけて
ffはヴィブラートをつけて弾きます。
最後から4小節間は、ffが書いてある。
ffは全部の音にヴィブラートをつけて弾く気持ちで。
ffって、右手の圧力とか、弓幅とか、そういうテクニックじゃ出せない。
音色で出す必要がある
音一つ一つにヴィブラートを激しくかけて、ffの音色を作っていきます。
カイザー2番
カイザー2番を弾くときのポイントです。
それぞれ深掘りしていきますね
クレッシェンド、デクレッシェンドは弾く場所、弓幅、ヴィブラートでつける。
クレッシェンド、デクレッシェンドは弾く場所、弓幅、ヴィブラートでつける。
クレッシェンドは最初は指板寄り、ゆっくりの弓、ヴィブラートなしでスタート。
クレッシェンドの出だしのゆっくり弓は、右手じゃなくて楽器を動かして作ると上手くいきます
だんだん、コマよりに行って、弓を使う幅を大きくして、ヴィブラートをかけていく。
デクレッシェンドは、コマから少しずつ指板へ弾く場所を変えて行く。
弓幅も小さくしていって、ヴィブラートの量も減らしていきます。
sfはヴィブラートをかけて
10小節目のsfはヴィブラートで表現。
ヴィブラート激しく。
アクセントもヴィブラートで表現
11小節目のアクセントも、一つ一つヴィブラートで表現してください
ファの音程が高くならないように注意
最後から4小節目のファの音程。高くなりやすいので注意。
4の指でミを弾いて、1でファを弾くと、4の指に手が引っ張られてファが高くなりやすい。
カイザー3番
カイザー3番を弾くときのポイントです。
ポイントを深掘りしますね
一音一音アクセントをつけて。マルテレの練習曲です。
カイザーの3番は一音、一音アクセントをつけて弾きます。
いわゆマルテレ奏法というやつです。
弓を弦おいて、準備してから、ポンって開放する感じですね。
fは開放的に、pは緊張感を持って
カイザー1番でもお話ししましたが、
fは開放的に、pは体を緊張させて弾く。
緊張すると楽器の振動が止まります。
楽に、開放的に弾けば楽器が鳴ってfになるし、緊張すれば自然とpになります。
fは長く、pは短く
音の長さなんだけど、
fは長く、pは短めの意識で。
とくに八部音符の話で、八分音符を弾くときにfは長め、pは短めな意識を持っておく
fの方がエネルギーがあるから、エネルギー分、音の長さは長くなるし、
pの方がエネルギーが小さいから、音が短くなる、そんなイメージかな。
すぐp、すぐf。楽譜通りに
楽譜にいきなりpが書いてあったり、いきなりfが書いてあったりする。
ぜーんぶ表現しましょう。
すぐpに落として、すぐfで楽に、たっぷり弾いて、ですね。
カイザー 4番
カイザー 4番を弾くときのポイントです。
カイザー 4番は指を開く練習
カイザー 4番は指を開く練習です。
例えば、3と4の指を開く練習ができます。
ストレッチ系のエチュード
開放弦としっかり音程を合わせる
開放弦としっかり音程を合わせる
ソ、レ、ラ、ミが出てきたとき、響きを聞いたり、開放弦と一緒に弾いて合っているか確認する
例えば、4の指を伸ばして、ラ、ドを弾く場面
ラの音が開放弦と合っているか、響きを聞いたり、開放弦と一緒に弾いたりして確認する
開放弦と音程が合うと、響きが豊かになるね
なかなか全部の音程を開放弦とピッタリ合わせるのは、、大変
アクセントを楽譜通りに入れる
アクセントは楽譜通り入れる。
カイザー 4番にアクセントが書いてあるんだけど、アクセントはちゃんと入れる
アクセントを入れると指が開きやすい。
指をたくさん開かなくちゃいけないポイントにアクセントがついてるね
曲を弾くときでも、指を開かなくちゃいけないときに、ほんのちょっとアクセントを入れるとひきやすくなったりする
E線のファとラの音程注意
E線のファとラの音程は要注意ポイント。
ファは3の指に引っ張られて上ずりやすいし、
ラは1の指のファに引っ張られて、音程が低くなりがち。
ラは開放弦と合っているか、いつもよーく聴く、
ファも音程が高くなっていないか、よーく聴かないといけない。
ボーッと弾いてると、すぐ音程が不安定になっちゃう
集中してよーく自分の音を聴こう
カイザー 5番
カイザー 5番を弾くときのポイントです。
カイザー 5番はマルテレの練習
カイザー 5番はマルテレの練習曲。
弦を掴んで、圧力をかける。かけた圧力をポンって解放してあげる感じで弾く。
カイザーの3番でもマルテレ練習したね
fはコマ寄りで、密度の高い音で
fはコマ寄りで、密度の高い音で弾く。
マルテレは早い弓で、コマ寄りに行きすぎると、音がかすれちゃう
圧力とのバランスをとりながら、できるだけコマ寄りで弾くようにしよう
ffと書いてあるところは、音程の要チェックポイント
ffと書いてあるところは、音程の要チェックポイント
カイザーでffって書いてあるところは、#とか臨時記号がたくさんついてたり、音程が取りにくいところ
よーく音程を聴いてひきます。
大きい音で弾いて、よーく音程を聴いて欲しかったからffって書いたのかも
四分音符は音価分伸ばす
四分音符は音価分伸ばします。
何も考えてないと、短くなったり、長くなったりテキトーになりがち。
ちゃんと四分音符分、伸ばしてあげましょう
4の指の音程、低くならないように
4の指の音程、低くならないように
なんとなーく弾いていると、音程が低くなりがち
4の指で音程を取るところがたくさん出てくるんだけど、
4の指の音程がちゃんと合っているか、いつもよーく聴こう。
4の指の音程は開放弦と合わせられる
最初は4の指が出てきたら立ち止まって、開放弦とちゃんと合っているか確認してみても良いですね
開放弦と一緒に弾いたり、豊かな響きになっているか、よーく聴いて確認してね
カイザー 6番
カイザー 6番を弾くときのポイントです
カイザー 6番は半音の音程のエチュード
カイザー 6番は半音の音程を勉強できるエチュード。
半音がたくさん出てきます。
カイザー 5番までは指を開く練習が多かったけと、6番は指を閉じる練習
開放弦と合わせられるところはしっかり合わせながら、音程をよーく聴いて弾こう
四分音符は三連符でカウントする
三連符、四分音符の形が続くんだけど、
四分音符は三連符でカウントする。
例えば、レミ♭レドーっていうところ
レミ♭レドーって考えるんじゃなくて、
レミ♭レドドドって考えます。
拍が正確になるのはもちろん、三連符でカウントすると音楽に推進力が出ます
四分音符にはヴィブラート。クレッシェンドを表現する
四分音符にはヴィブラートをかける。
クレッシェンドを表現します
三連符、四分音符の形ごとに、クレッシェンドって書いてますね
このクレッシェンドをヴィブラートで表現してあげる
四分音符にヴィブラートをかけて、少し膨らませる感じ。
ラレンタンドも表現する
ラレンタンドもちゃんと表現しましょう。
ラレンタンド(rallentando)は「だんだん遅く」という意味。
ラレンタンドをもっと深掘りしたいときはこちら
rall.(ラレンタンド)って書いてますね
rall.のあたりで、ブレーキをかけてあげます。
ド、ミ♭の重音のドの音程は、高いドと同じ音程
最後の2小節間のドとミ♭の重音、
このドの音程は、重音を弾く1小節前に弾いた高いドと同じ音程にします
高いドから、音程をもらってくる感じ
きれいな和音になるように、よーく聴いて合わせてみてね
カイザー 7番
カイザー 7番を弾くときのポイントです。
それぞれ深掘りしていきます
マルテレと移弦の練習曲
カイザー 7番はマルテレと移弦の練習曲。
マルテレは弦に弓をおいて、圧力をかけて、ポンって圧力を解放する感じで弾きます。
あと、移弦なんだけど、手先で移弦しないように注意。
肘で移弦します。
5度の音程は要チェック
5度の音程は要チェックです。
5度は音程が取りにくい、合いにくい。
カイザー 7番では5度の音程が出てくる。
5度は音が5つ離れている音形のこと。
例えば、ドとソは5度の関係。
①ド ②レ ③ミ ④ファ ⑤ソ
だから、ドとソは5度の関係。
例えば、こんなところ↓
5度は一本の指で2つの弦を押さえなくちゃいけない。
音程が取りにくい。
音程が合っているか、重音で確認するとかして、念入りに合わせみましょう。
エチュードなんだけど、音楽的に
エチュードなんだけど、音楽的に弾こう。
例えば、カイザー 7番の冒頭。
強弱は何も書いてないんだけど、
音が昇るときはクレッシェンド、音が下がるときはデクレッシェンドする意識で。
エチュードは曲を上手に弾くために練習するもの。
曲で使うことを意識して、音楽的に歌いましょう。
sfは重さを乗せて
sfは重さを乗せて弾く感じ。
重い壁をグッと押す感じ。
ポリフォニーを意識する
ポリフォニーを意識すると、もっと音楽的になります
カイザー 7番にはポリフォニーが隠れている。
ポリフォニーは2人以上で奏でられる音楽のこと。
二重奏とか、三重奏とか。
例えば、最後から11小節前↓
ここは二重奏になっている。
アルトとテノールの二重奏かな
二重奏になっていることを意識しながら弾くと、もっと音楽的になります。
重音スタッカートは、弓を弦から積極的に離して
重音スタッカートは、弓を弦から積極的に離す感じ。
弓で押さえつけるんじゃなくて、ピュって離す感じです。
カイザー 8番
カイザー 8番を弾くときのポイントです。
それぞれ深掘りしていきますよー
カイザー 8番はレガートの練習曲。右手も左手もレガートに
カイザー 8番はレガートの練習曲。
右手も左手もレガートに。
右手の移弦は最小限に、滑らかに。
左手もバチバチ指板を叩くんじゃなくて、虫がモソモソって動くイメージで。滑らかに動かす。
4小節フレーズを意識して
4小節フレーズを意識して、弾く。
カイザー 8番は4小節フレーズになっていっていて、1小節ごとブツブツ切れないように注意。レガートで。
先弓で抜けちゃうと、フレーズがブツブツ切れちゃうかな。
先弓で音が抜けないように、吸い付けて弾きます
pは緊張、fは楽に
pは緊張して、fは楽に。
体を緊張させたり、固めたりすると、楽器の響きが止まる。自然とピアノになる。
体の固さで、楽器の振動を止めてあげる感じかなー
逆に、体を楽にすると楽器は鳴ります。
例えば、17小節目から。
pは体を固めて、緊張させて弾いていく。
クレッシェンドで、だんだん体を楽にしていく。
fになったら、楽に、リラックスして弾く。
pは緊張、fは楽に。
音楽的にも弾けるし
pの方が音楽的に緊張感あるもんね。
なんか張り詰めた感じ
左手の移弦は肘から
左手の移弦は肘から。
指先で移弦するんじゃなくて、もっと体の中心に近いところ(肘とか、二の腕とか)から移弦するイメージかな。
体の中心に近いところから動かすと、動きが楽になる
N響とか、プロオケのトップ奏者されていた先生も、左手は体の近いところから動かした方が良いよって言ってた。
腰あたりから、「左手動けー」って命令出してる感じっておっしゃってたかな。
例えば、最後のアルペジオのところ↓
アルペジオの移弦のときに肘を意識すると、楽になる感じがする
カイザー 9番
カイザー 9番を弾くときのポイントです。
カイザー 9番は4の指の音程のエチュード
カイザー 9番は、4の指の音程のエチュード。
4の指の音程が合っているか、よーく聴きながら弾きます。
4の指の音程が合っているか、開放弦と合っているか確認するのもいいですね。
とくに、1と2の指がくっついたときの、4の指の音程は低くならないように注意。
こんなとことか↓
こんなとこ↓
1と2の指がくっついたときの音程は、注意深くチェックしましょ
遅すぎないテンポで
遅すぎないテンポで練習しましょう。
遅すぎると、音程の不自然さに気づけないんですよね。
音と音の関係が分かりにくいというか。
遅くてもこの程度↓のテンポかなーと。
三連符は二重奏って考えても面白い
三連符は二重奏って考えても面白いかも。
例えば、15小節目。
こんな風に楽譜を見ることもできますね↓
二重奏に見えなくもないね
カイザー 10番
カイザー 10番を弾くときのポイントです。
深掘りしていきますね
和声を意識して
カイザー 10番を弾くとき、和声を意識するのが大事。
例えば冒頭の”ドミドミ”を弾くとき。
”ド”を弾いて、”ミ”弾いて、”ド”を弾いて、、じゃなくて、
頭の中に”ドミド”っていう和音をイメージして、その和音に溶け込むように弾いていく。
ピアノとかで、”ドミド”って弾いて、頭で和音をイメージしてから弾く練習もいいね。
短調の和音は、短調らしく
短調の和音は、短調らしい和声で。
具体的には、短調の和音が出てきたら短3度の音程が絶対高くならないように。
和音の短3度の音程は、全体の和声を決める大事な音。
短3度の音程が上ずっちゃうと、短調になりきれないビミョーな和音になる
例えば、9小説目の”レ、ラ、ファ”の和声。
ベース(一番低い音)の”レ”に対する短3度の音は”ファ”の音。
①レ、②ミ、③ファ
だから、レとファが3度の関係
ファは絶対に高くなっちゃいけない音。
左手はできるだけ押さえたまま
左手はできるだけ押さえたままで。
同じ和声が続く間は、押さえたままで。
いちいち指を上げたり離したりすると、音程が安定しません。
もう一回押さえ直すときに、音程が外れる可能性が出てくる。
冒頭を例に出すと、2拍目まで、1,2,3の指は押さえたまま、3拍目で指の場所を変える。
pは指板寄り、弓の毛 5本で弾くイメージで、実音ではなくて。
pは指板寄り、弓の毛 5本で弾くイメージ。
実音じゃなくて、夢を見てフワってしている感じ。
この弾き方はオケでの伴奏とか、ベートーベンのヴァイオリンソナタ”春”にも応用できます。
ベース音にはヴィブラート
ベース音にはヴィブラートをかける。
一番低い音のことね
冒頭であれば、”ド”の音にヴィブラートをかけます。
ベースの音をヴィブラートで響かせて、その上に和声がのっかてる感じ。
pは暗い気持ち、fは明るい気持ちのイメージのコントラストをつける
pは暗い気持ち、fは明るい気持ちのイメージでコントラストをつけよう。
pは指板寄りで薄暗く、fはバリっと明るい感じ、太陽が出てくる感じ。
pの弾き方はさっき説明した通りで、指板寄りで、弓の毛 5本で弾く感じ。
fは弓をコマに寄せて、弓も立てて、ハリのある感じで弾来ます。
pのアクセントはお腹で支えて
pのアクセントはお腹で支える感じ。
アクセントのときに、ヘソの下、下っ腹に呼吸を入れてあげる感じって言い換えてもいいかな
そうすると自然にアクセントがつきます。
カイザー 11番
カイザー 11番を弾くときのポイントです。
深掘りしていくよー
カイザー 11番は三連符エチュード
カイザー 11番は三連符のエチュード。
三連符だらけ。
三連符を弾くときのポイントは、三連符の頭にほんの少しアクセントを入れるイメージで弾く。
三連符の頭にほんの気持ちアクセントを入れるイメージで弾くと、推進力が出る
ベース音にはヴィブラート、音形の頂上にもヴィブラート
ベース音にはヴィブラート、音形の頂上にもヴィブラートをかける。
冒頭であればミ♭の音にヴィブラートをかけたいし、頂上のラ♭にもヴィブラートをかけたいです。
ベースがズンって鳴っている中で音階をかけ上がる。そのズンっていう感じを出すためにヴィブラート。
音形の頂上は、音が昇っていって、気持ちが高まって行って、その押さえられない気持ちをヴィブラートにして表現してる感じ
ヴィブラートは、音楽に何か変化が起こる場面でかける。むやみにかければ良いってもんじゃないです。
ヴィブラートは、音楽に何か変化が起こる場面でかける。
ヴィブラートは何でもかければ良いってもんじゃない。
音楽に何か変化が起こる場面ってどんなとき?
- 転調する場面
- フレーズが昇りから、降りになる場面
- フレーズの始まりを示す場面 などなど……
カイザー 11番で言えば、15小節目の”シ”が♭からナチュラルになるタイミング。
”シ”がナチュラルになることで、調性が変わる。
あとは、6小節目の”ラ”のナチュラルにもヴィブラートかけたい。
降る音形から昇る音形に、音楽が変化するところだから。
アクセントはヴィブラート&腹で
アクセントは、ヴィブラート&腹で作る。
後半アクセントがたくさんあるところでは、
アクセントごとにヴィブラートして、息を下っ腹に入れる感じで音を作っていく。
音が昇る音形はテンポ前向きに、下る音形はテンポ後ろ向きに
音が昇る音形はテンポ前向きに、下る音形はテンポを後ろ向きに。
音が昇って気持ちが高ぶればテンポは(鼓動は)早くなるし、降れば落ち着いてくる。
気持ちの動きみたいなモノをテンポで表現しようとすると、もっと音楽的になる。
重音も音楽的に。方向性を持って。
重音も音楽的に。方向性を持って。
重音だって歌う。
最後から4小説目、重音がありますね。
一番上の音を見ると、ファ、ソ、シって昇って、ソに降りてくる。
音が昇っていくところは気持ちが高ぶっていくところだから、前のめりになったり、クレッシェンド気味になるし、シからソに降りるところは、ブレーキがかかる。
重音であっても音楽の方向性を持って弾きます。
重音はベースの音を鳴らして
重音を弾くときはベースの音を鳴らして。
ベースの音がちゃんと鳴ってから、高い音を弾く
ベースの音がちゃんと鳴ってないと、ヒステリックな音になります。
カイザー 12番
カイザー 12番を弾くときのポイントです。
ポイントを掘り下げますね
移弦は最小限に、レガートで。
移弦は最小限に、レガートで弾きましょう。
アクセント、スフォルツァンドはヴィブラート&お腹で作る
アクセント、スフォルツァンドはヴィブラート&お腹で作る
ヴィブラートをかけて、下っ腹に息を入れる感じで音を作っていく。
音が昇る音形はテンポ前向きに、下る音形はテンポ後ろ向きに
音が昇る音形はテンポ前向きに、下る音形はテンポ後ろ向きに。
カイザー11番でもお話ししたんだけど、
音が昇ると気持ちが高ぶって、鼓動が早くなってテンポは前向きになるし、下るときは落ち着くからテンポも緩む。
そんな感じに気持ちのアップダウンを音楽にしていく。
カイザー 13番
カイザー 13番を弾くときのポイントです。
深掘りしていくよ
pのスタッカートは固く。固めにしないと音が飛んでいかない。
pのスタッカートは固く。
固めにしないと音が飛んでいかない。
f、ffは楽器をフリーに
f、ffは楽器をフリーに。
できるだけ楽器の振動を止めないように。
顎当てに乗せる頭の重さは最小限に。顎当てに頭を載せなくてもいいです。
カイザー 14番
深掘りしていきますね。
pのスタッカートは固く。固めにしないと音、飛んでいかない
pのスタッカートは固く。
固めにしないと音、飛んでいかないです
トリルの一番最初の音を大切に
トリルの一番最初の音を大切に。
例えば、2小説目のドレドのトリル。
ドレドのトリルを弾くときに、一番最初のドを大切にします。
ドレドってならないように。
アップボウスタッカートは楽器をフリーに
アップボウスタッカートは楽器をフリーに。
楽器がフリーになっていた方が、しっかり弦をつかめる。
楽器をギュッて掴まない。
コンクリートの上を踏み込むよりも、土とかそういう柔らかい地面の方が、しっかり足が食い込む感じがする。
楽器も同じで楽器をギュッと挟まないで、できるだけフリーにして、柔らかい地面というか土台を作ってあげた方が、しっかりと弦をつかめる。
pは楽器を挟んで。頭の重さで振動を止める
pは楽器を挟んで。
頭の重さで楽器の振動を止める感じ。
楽器の振動が止まると、くすんだ音になって、pっぽさが出る。
最後から2小説目の重音とかは楽器を挟んで、振動を止めてあげるといいです。
カイザーはいつから弾く?
カイザーっていつから弾くのが良いの?
いつからっていうのは断言できないんだけど、
ぼくはヴァイオリンを初めて2年目でカイザーを弾き始めました。
新しいヴァイオリン教法の3巻を弾き始めたときだったと思います。
カイザーを始める目安は、ヴァイオリン2年目か、新しいヴァイオリン教本の3巻を弾き始めるタイミングかな
カイザーの楽譜はどれが良い?
カイザーの楽譜はどれが良い?
今レッスンでは、インターナショナル版のカイザーを使ってる。
もちろん先生によって違う版を指定してくる先生もいるかもだけど、インターナショナル版を薦められる先生がほとんどでした。
最初は全音のISEシリーズの楽譜を買ったんですが、書い直す羽目になりました。
買い直すことになってしまった、カイザーの楽譜↓I SE版は好きじゃない先生もいます……
カイザーの楽譜は、基本的にインターナショナル版が無難かと。
カイザーの難易度は?難しいの?
カイザーって難しいの?
カイザーはね、全然難しいです。
カイザーは初心者向きなんて言われるけど、そんなことないです。
上記のぼくの解説動画を見ていただいたらわかると思いますが、無傷で演奏できていません。
音程も取りにくいところもあるし、一音も音程を外さずに弾くの、難しいです(あえてそういう風に作ってるんだと思いますが)。
さらに、強弱記号もたくさん指定してあって、そういうのも1つ残らず弾こうと思うと難曲だと思います。
頭がパンクする(泣)
カイザーを完璧に弾けたら、冗談抜きでプロで活躍できるんじゃないかな(アマオケのコンマスレベルでも無理ですね)
カイザーを弾いたときの効果は?上手くなる?
カイザーって弾くと上手くなる?
カイザー弾くとヴァイオリンは上手くなります。断言しても良いです。
実際、今弾いてて思うのですが、よくできてるエチュードだなって思います
カイザーを弾くとグチャグチャになっていたテクニックが整理整頓されて、頭も体もスッキリする感じがする。
カイザーがある程度しっかり弾けるようになれば、オーケストラに参加しても十分弾けると思います。
アマチュアオーケストラなどで楽しむののであれば、まず「カイザー」の三十六曲で十分でしょう。
「カイザー」を全曲正しい音程といい音程で楽譜の指定どおりに弾くことができるようになれば、ヴァイオリンを楽しめる技術が十分身につきます。
まるごとヴァイオリンの本 石田朋也 著
全曲正しい音程、いい音程、楽譜の指定通りに弾くのはかなーり難しいけど(ぼくはできません)、少しずつ頑張っていきましょう
めっしーのヴァイオリン教室【大人から始めた初心者限定のヴァイオリン教室】
この記事の著者、めっしーのヴァイオリン教室の特徴
- 大人からヴァイオリンを始めた、初心者限定のヴァイオリン教室
- 18才からヴァイオリン始めた、ぼくめっしーがレッスン
- アマチュアオーケストラでトップ弾いたり、室内楽弾いたり、今はレッスンで超難曲のパガニーニのカプリースさらってる
- 大人から始めたんだけど、プロを輩出する門下で学ぶ
- プロを輩出する教室で学んだことをベースにレッスン
- あなたと同じくヴァイオリンを始めたからこそ、伝えられることがある
- 大人から始めた難しさ、苦労、とってもわかるし、ちょっと先を行ってるからこそ、どうやって壁を乗り越えていったかお話できる
- しっかりあなたと向き合って、話して、レッスンしたいと思ってます
- 朝レッスン 6:00~(おそらくここの教室だけ)
- 学生割引あり
大人からヴァイオリンを始めたんだけど、なんか上手くならない
そんなときに力になれないかな、と思ってる
あなたと同じく、大人からヴァイオリンを始めたからこそ、共感できるし、解決できる部分、いっぱいある
無料ヴァイオリン相談【どんな簡単な質問でもOKです】
無料ヴァイオリン相談を受け付けてます
下のLINEかお問合せ、twitterにメッセージいただければ、基本的になんでもお答えいたします
ヴァイオリンについて悩んでること、どーでもいいこと、簡単なこと、レッスンやってるみたけど実際どうなん?とか、なんでもOK
できる限り、丁寧にお返事させていただきます
緊張して、アガって自分の演奏ができないなら、ヨガをして欲しくて。
あんなに練習したのに。
本番になると、まったく何もできない
震える右手、外れる音程
1つの解決方法がヨガ。
ヨガは、心をコントロールする練習だから。
20世紀の大ヴァイオリニスト、メニューインもヨガの効果に取り憑かれた一人。
粘り強さを得たいときには、ヨガのポーズを数分間じっと耐えれば良いだろうし、落ち着きたいのであれば、静かに規則正しく呼吸し、肺を広げることである。
“ハタヨガの真髄“よりメニューインの推薦の辞から
- このブログの著者めっしーのオンラインヨガ教室。緊張、アガり、リラックスに特化。
- 気軽にヨガを学んでみたいならオンラインヨガSOELU。100円でお試しできる
- 本気でヨガを学びたいなら、SANSEEDさんの資格取得講座。ヨガの先生の国際的な資格が取れる(RYT200)。ぼくもSANSEEDさんでヨガの先生の資格をとった。
ぼくも緊張・アガリで悩んで試行錯誤してきた。
その中でヨガに出会った。