パガニーニカプリースから第20番の弾き方について解説!
著者めっしーが、実際にレッスンを受けた内容についてまとめています
教えていただいた先生は、本の出版もされている方、信頼性の高い情報です
『パガニーニカプリース、めちゃくちゃ憧れる・・弾いてみたいな・・』
『パガニーニカプリース弾いてみたい、何とか自分で練習できないかな』
こんにちは、超絶緊張しいヴァイオリニストのめっしーです
今回は、パガニーニカプリースから第20番の弾き方について解説します
第20番はなんといっても、冒頭部分のメランコリック(モノ悲しい感じ)なメロディーが特徴の曲
なんか昔は良かったなー、って、一人静かに考えたくなる曲
パガニーニのメロディーの美しさを堪能できる曲
パガニーニはカプリース第20番みたいな美しい曲を使って、女性たちを落としていったのかもしれないね
難易度もそんなに高くないし、短いし、パガニーニカプリースの曲の中では弾くハードルは高くない
ぜひチャレンジして欲しい曲
パガニーニを弾くと、ヴァイオリンも上達するしね
パガニーニ・カプリースはヴァイオリンの弾き方を教えてくれる
パガニーニを弾くと、どんなに自分が力んで弾いているのかがわかる
パガニーニは力まず、楽に弾かないと太刀打ちできない
そして、力まず、楽に弾かないと楽器が全然ならない
楽に、自然にと考えるのがパガニーニのポイント
— めっしー@あがり症のヴァイオリニスト (@messi_agarisyo) August 9, 2021
今回の内容は著者めっしーが、実際にパガニーニカプリース第20番のレッスンを受けたときの、内容を中心にまとめています
レッスンを受けた先生は本を出版していたりする方で、信頼性の高い情報です、参考にしてみてください
それじゃあ、いってみよっ
パガニーニカプリース第20番ってどんな曲?
パガニーニカプリース第20番って、どんな曲なんだろう?
アレグレット 二長調 6/8拍子
第1部はD線の持続低音の上に、民族風の美しいメロディが流れていく。
中間部は一転して、頭にトリルのついた目まぐるしい16分音符のパッセージ。
再び第1部が帰ってくるときの効果はまことに印象深い。
パガニーニカプリース 五嶋みどり(ヴァイオリン)の解説より
よくわかんない!(笑)
実際にパガニーニカプリース第20番を聞いてみよう
美しい曲(ウットリ
1~24小節目【美しいメロディー】
冒頭部分はなんといっても、パガニーニらしい美しいメロディーが良い
音が鳴り続ける開放弦のD線の音が、もうたまりません(笑)
悪魔のヴァイオリストと言われたパガニーニ、
でもこの曲には人間的な『愛』がつまっているね
パガニーニがどんな人だったか知りたい、そんなときはこちらをチェック▽
25小節目から最後まで【目まぐるしい16分音符のパッセージ】
25小節目からは一転して、激しい部分
フレーズごとについているトリルが、気持ちが高ぶっている様子を表している
冒頭部分の愛おしいメロディーとは正反対、パガニーニの悪魔的な部分がつまっている
パガニーニカプリース第20番の弾き方
実際にパガニーニカプリース第20番の弾き方について説明していくよっ
ちなみに、楽譜はガラミアン編のインターナショナル版を使っています
1~16小節目【手巻きオルゴールのように】
冒頭から16小節目まではメランコリック(もの悲しい)で、美しいメロディー
この部分を弾くポイントは、
- ヴィブラートをできるだけかけないで
- 手巻きオルガンのように
手巻きオルガンのような音のイメージ
手巻きオルガンを聞いたいことがない、そんなときはこちらをチェック▽
手巻きオルガンの音はヴィブラートがかかっていない
なので、できるだけ冒頭のメロディーを弾くときは、ヴィブラートを抑えて抑えて弾きます
手巻きオルガンのような、優しくもの悲しい音で弾きたいな
17~24小節目【3重音スラーの練習、低音を聴いて】
メランコリック(もの悲しい)なメロディーが終わると、3重音のスラーが連続する部分になります
個人的にこの部分、好き(笑)
3重音スラーを弾くときのポイントは、
- 一番低い音を聞いて
- 音の方向性をもって
3重音を弾くときは、低い音をしっかり鳴らしてください
一番低い音、ベースの音が聞こえないとキーキーただの耳障りな音楽になる
一番低い音をよーく聞いて、たっぷり鳴っているか聞いてみよう
3重音スラーを弾くときのポイントのもう一つは、方向性をもつ、ということ
3重音スラーは次の音に向かうように弾く、ということ
音楽の方向性を考えるって大事よね、どこに向かって音楽が進んでいるのか意識すると、すっごい音楽的になる
25小節目~最後まで【スラーからのスタッカートは弓の弾力を利用して】
25小節目から最後の小節までは、スラーとスタッカートの連続
ここのポイントは
- 弓の弾力を利用する
ということ
スラーの3つ目の音で、弓の弾力、毛の弾力を感じて、その弾力を利用してスタッカートを弾くイメージ
あと、細かいところですが、1フレーズごとに入っているトリルは2回は入れてください
弓の弾力を使う練習なんだね、なんかぴょんぴょん楽しい
『弓と友達になる』そんな練習だね
まとめ
今回は、パガニーニカプリースから第20番の弾き方について、解説しました
この記事の内容について振り返ってみよう
- 冒頭はパガニーニらしい美しメロディーが堪能できる
- 中間部は悪魔と呼ばれたパガニーニを連想されるような熱い曲
- 1~16小節目は手巻きオルガンのように、ヴィブラートは控えめ
- 17~24小節目は低い音をたっぷり鳴らして
- 25小節目からは弓の弾力を使う練習、『弓と友達になる』
パガニーニカプリース第20番は、パガニーニらしい美しいメロディーを堪能できる曲
そして、パガニーニカプリースの中では、音符を並べるハードルは高くない
ぜひ、この記事の内容を参考にして練習してみてくださいね
よっし練習するぞ
参考音源
パガニーニ・24のカプリースの、参考音源を載せておきますね
五嶋みどりさんのパガニーニ:カプリース
五嶋みどりさんのパガニーニカプリースが、一番のおススメCDです
五嶋みどりさんは日本を代表する天才ヴァイオリニストです
『日本人ヴァイオリニストの頂点=五嶋みどりさん』と言っても良いぐらい
このCD↓は五嶋みどりさん17歳の録音になります
10代とは思えないほどのテクニックはもちろん、音楽性がもう素晴らしい
五嶋みどりさんの美音、そして芯のある音楽性を存分に味わえる一枚
ユリア・フィッシャーさんのパガニーニ:24のカプリース
もう一つのおススメ音源は、ユリア・フィッシャーさんのパガニーニカプリースです
ユリア・フィッシャーさんの演奏は余裕すら感じる演奏です
パガニーニのカプリースはショー的な要素が強くて、『俺はこんなにヴァイオリンが上手いんだ』ということ見せつける曲
でも、 ユリア・フィッシャーさんの演奏は『俺はこんなにヴァイオリンが上手いんだ』ということ見せずに、一音一音丁寧に演奏している印象でした
派手さはない、けれどパガニーニの本当の美しさを知れる一枚