- ヴァイオリンの音程を良くするために、どんなことを考えて練習するといいか、何を意識すればいいかについてお話ししています
- プロを何人も出してる教室で習ったことを思い出しながら、音程を良くするポイントについて解説。
- 音程を良くするには、よーく自分の音を聴く、耳をかっぽじって聴く、開放弦と同じ音が出てきたら、開放弦と合わせる、徹底的に、、などなど。
- 音程を良くするための練習方法、練習曲を紹介しながら、画像&動画付きでできるだけわかりやすくお話ししています
- 本記事の信頼性
Twitter(@messi_agarisyo)
・大人からヴァイオリンを始めた(18才から)、15年目
・プロ奏者を輩出してる教室に通った
・プロのオーケストラのトップ奏者、NHK交響楽団(NHKでよく見るオーケストラ)奏者の方など、日本のトッププロから指導を定期的に受けている
・アマチュアオーケストラで、トップ奏者(会社でいうと部長クラス?)してた
こんにちは、超絶緊張しいヴァイオリニストのめっしーです。
音程、、、超大事です。
ぼくはプロ奏者を何人も輩出している教室(音大進学、プロのオーケストラに入団、ソリストとしてCDデビューした方々がいる、、、)で習っていたんだけど、その教室では徹底的に音程について直される
音程を良くするために、とくに大事なことは2つ
プロを何人も出すような教室で5年ぐらい勉強していたんだけど、注意されることって
・自分の音をよく聴いてね
・開放弦と同じ音が出てきたら、開放弦と合わせてねで8割を占める
何度も何度も注意される。2つの注意だけで2000回以上は言われた。
当たり前なことを徹底的にするのが大事なんかな、と。— めっしー@あがり症のヴァイオリニスト (@messi_agarisyo) September 17, 2022
音をよーく聴く、開放弦の音と同じ音がプロを何人も出すような教室で5年ぐらい勉強していたんだけど、注意されることって
・自分の音をよく聴いてね
・開放弦と同じ音が出てきたら、開放弦と合わせてね
で8割を占める
何度も何度も注意される。2つの注意だけで2000回以上は言われた。
当たり前なことを徹底的にするのが大事なんかな、と。
自分の音をよーく聴く、開放弦と同じ音が出てきたら、徹底的に開放弦と合わせる。
この2つがきちっとできれば、音程はかなり良くなる。
この記事では音程を良くする方法について、深掘りしようと思う。
音程を良くするためにどんな練習をするのがいいかとか、どんな練習曲を使うのが良いかとか。
プロを輩出するような教室の生徒が、どんな音程のレッスンを受けているか、ぼくが実際にレッスン受けた時の様子を思い出しながらお話ししていこうと思う。
ヴァイオリンの上手い下手は、音程が良いかどうか。
プロを何人も育てた先生(世界3大オーケストラの元ヴァイオリン奏者)が言っていた言葉。
- ヴァイオリンが上手い人の演奏を聴くと、みんな音程が良いんだよ。
- ヴァイオリンの上手い下手は、音程が良いかどうか。
- 1に音程、2に音程、3、4がなくて、5に音程。
音程の大切さについて、何度も何度もお話しされていた。
音程良くするって聴いたときに、左手でちゃんと弦を押さえたらいんでしょ?って思うかもしれない。
でも、音程が良いって左手だけじゃなくて、右手の使い方も関係するし、楽器の構え方も関係するし、立ち方だって関係する。
ボウイングにムラがあれば正しい音程は出せないし、楽器の構え方が変だと音程が悪くなるし、立ち方がヘロヘロだと音程は安定しない。
総合的にヴァイオリンが弾けないと、音程の良い演奏ってできない。
音程が大事っていうのはそういうことで、『音程を良くするにはどうすれば良いか?』って突き詰めていくと、最終的には左手だけじゃなくて、右手も、楽器の構え方も、立ち方も良くなっていくってことなんじゃないかと思う。
だから断言しておく、ヴァイオリンは音程が一番大事、音程命です。
自分の音をよーく聴いて。1000回以上言われたこと。
音程を良くするために一番大切なこと、
それは自分の音をよーく聴くこと。
耳をかっぽじって聴くこと。
音程の良い、悪いを判断するために、
まず自分の音をちゃんと聴かないといけない。
そんな当たり前なこと言わないでよ(笑)
ちゃんとヴァイオリンの音、聞こえてるよ
ほんとー?
自分の音を聴くって、実はかなーり難しい。
弾くのに夢中になると、ぜんぜん自分の音が聴けてなかったりする。
音を聴いて弦を鳴らす、この簡単なことがいかにむずかしいことでしょう。
自分の音が聞こえてくる人々は多いのですが、自分の音をよく聴き、自分の音を批判して聴く耳と心をもつ人が少ないのです
奏法の哲学 鈴木鎮一 著
自分の音がちゃんと聴けているかチェックしてみよう。
自分の演奏を録音してみる。
スマホでOK
そして、録音を聴き直してみる。
なにこれ、、ほんとに自分の演奏、、、?(泣)
どう?めちゃくちゃ音程悪くない?
録音の演奏がめちゃくちゃ音程悪く聞こえてるなら、ぜんぜん自分の音が聴けてないっていう証拠です。
聞いてるようで、聴いていない。
意識して自分の音をよーく聴く必要がある。
1音も漏らさずに聴く必要がある。
プロを何人も輩出している教室に5年ぐらい通ってたんだけど、
その教室では、”自分の音をよーく聴いて”って、頭にこびりつくぐらい何度も言われる。
自分の音、聴いてる?
自分の音、聴いてる?
自分の音、聴いてる?
自分の音、聴いてる?
自分の音、聴いてる?……
少なくとも1000回以上は言われた。
だから、意識して”自分の音を聴く”ってことをやってみて欲しいです。
自分の音が聴ける→音程の良い悪いが判断できる→音程が良くなる、ってなっていくので。
自分の音をよーく聴こう。
耳をかっぽじって聴こう。
頭の上で鳴っている音を聴く。幽体離脱したイメージで。
自分の音を聴くときのポイントを一つ。
頭の上でボワッと鳴っている音を聴くってこと。
楽器からすぐ出た音を聴くんじゃない。
楽器から出た音が広がって、頭の上でボワッと鳴っている音を聴く感じ。
なんだろ、幽体離脱して、少し離れたところから自分の音を聴く感じかな。
自分の以外の人、お客さんとか、先生とかが聴く音は楽器から出たすぐの音じゃなくて、広がったあとの音を聴いてる。
広がった後の音、頭の上でボワッと鳴っている音を聴いた方が、実際に届く音に近い音が聴ける。
客観的に自分の音が聴ける。
“頭の上で鳴ってる音を聴いてー”っていう話は、NHK交響楽団(日本のトッププロ集団)で演奏されていた先生から教えていただきました。
音程の良い悪いを判断できる耳を育てるには?
自分の音がよーく聴けるようになってきたら、
今度は聴いた音が良い音程なのか、悪い音程なのか、聞き分ける耳を育てないといけない。
どうやったら良い音、悪い音程を聞き分けられるようになるのー?
音程の良い、悪いを聞き分けるようになるためには、二つの練習が大切
- 音程の良い演奏を聴きまくる
- 開放弦の音と徹底的に合わせる
音程の良い演奏を聴きまくる
音程の良い、悪いを聞き分けるには、良い音程を知らないといけない。
良い音程を知るためには、音程の演奏を聴きまくるのが一番。
頭の中に良い音程をインプットしていく。
重要なことは、すばらしい音を聴くことであります。
すばらしい音を知ることです。
奏法の哲学 鈴木鎮一 著
(一流の先生であれば)先生の音を耳をかっぽじって聴く、
CD、You Tubeを貪るように聴く
音楽アプリを入れて、いつでも超上手い人の演奏を聴きまくる
>> アップルミュージックアプリ(一ヶ月無料です、ぼくもスマホに入れてます)
周りをいつも音程の良い演奏で埋め尽くしておく
少しずつだけど、良い音程が体に染み込んでいく
良い音程、悪い音程を聴き分ける耳が育っていく
開放弦の音に徹底的に合わせる
音程って正解がありそうで、ないもの
100人いれば、100通りの音階がある、そんなもの。
でも、絶対的な正解がある音程がある。
それは、開放弦と同じ音。
G(ソ)、D(レ)、A(ラ)、E(ミ)の4つの音。
開放弦の4つの音が出てきたら徹底的に合わせる。死んでも合わせる。
開放弦と同じソ、レ、ラ、ミの音程がピタリと合うと、楽器がよく鳴る、響く、美しい音になる。
指で押さえた「ソ」「レ」「ラ」「ミ」の音を良い音程で弾くと、開放弦が共鳴して振動し、ヴァイオリンの音は開放的になり、より響きます。
ヴァイオリンBasics いつでも学べる基礎練習 300 サイモン・フィッシャー著
実際に開放弦と同じ音の音程がピタリと合うと、どんな感じに音が変わるか体感してみよう
例えば、D線の”ソ”の音。
D線の”ソ”を3の指で押さえて弾いてみる。
“ソ”の音がG線とピッタリ合っていれば、G線も一緒に振動して楽器が響くし、
“ソ”の音程がずれていれば、G線の振動がなくなって音の響きが消える。
(ぼくが通っていた)プロを輩出する門下では、徹底的に開放弦に合わせる練習をする
開放弦の音とズレていたら毎回注意される
開放弦の音と合ってる?
開放弦の音と合ってる?
開放弦の音と合ってる?
開放弦の音と合ってる?
開放弦の音と合ってる?……
何度も何度も、耳が痛くなるぐらい注意される。
開放弦と同じが出てきたら、徹底的に開放弦の音と合わせよう
開放弦の音と合わせる練習
開放弦の音に合わせる方法は5つあって、
- 共鳴している音を聴く
- 共鳴して振動している弦を目で確認する
- 重音で合わせる
- 交互に弾いて耳で合わせる
- フラジオレットで合わせる
共鳴している音を聴く
まず、共鳴している音を聴くっていう方法。
さっきも説明したけど、押さえている音と開放弦の音がピッタリ合うと、
開放弦の音が共鳴して、振動して、楽器がボワって良く鳴る。
楽器がボワって鳴ったなら、押さえている音と開放弦の音がピッタリ合ってる。
共鳴して振動している弦を目で確認する
共鳴して振動している弦を、目で確認するっていうのも使える。
押さえている音と開放弦の音がピッタリ合うと、開放弦が共鳴して、弓で弾いてないのに振動する。
弓で弾いてなくても開放弦が振動しているなら、押さえている音が開放弦とピッタリ合っている証拠。
重音で合わせる
重音で合わせるのも良いですね。
押さえている指と、開放弦を一緒に弾いて合っているか、合ってないかを確認する。
音が濁れば合ってないし、音がスッキリすれば、開放弦の音とピッタリ合ってるってこと。
交互に弾いて耳で合わせる
押さえている指と開放弦を交互に弾くのも良い。
例えば、D線のミの音と開放弦が合っているかを確認するとき。
押さえたミの音と開放弦を交互に弾いて、同じ音になっているか確認する。
フラジオレットで合わせる
フラジオレットで合わせるのもありですね。
フラジオレットは弦に軽ーく指を触れて、フルートみたいな音を出すテクニック。まだ習ってないならスルーでOK
高い”ミ”の音なんかは、フラジオレットで確認できます。
音程が良くなる音階練習の方法(3オクターブ)
音程を良くするための方法として音階練習がある
プロを目指すような生徒たちが、どんな音階のレッスンを受けているか、お話ししてみようと思います。
使う教本は全然特別なものじゃなくて、どこの教室でも使う小野アンナの音階教本で音階練習する。
注意することは、
- 自分の音をよーく聴く
- 開放弦の音と同じ音が出てきたら、開放弦と徹底的に合わせる
この2つがメイン。
ト長調の3オクターブを例にしてみようか。
G線の開放弦から始まる3オクターブの音階ですね。
まず、ソラソラって弾いていくと思うけど、さっそく開放弦と同じ音の〈ラ〉が出てきました。
〈ラ〉の音が開放弦と合っているか、よーく聴いて判断する。
〈ラ〉が開放弦とピッタリ合っていれば、目で開放弦のA線が共鳴して振動しているのがわかる。音も豊かになっている。
音が豊かになっているかわかりにくいときは、わざと音程を外してみて、音の違いを感じてみよう
ピッタリ合ったのが確認できたら、続けて音階を弾いていく。
ソラソラシドレミ
また、開放弦と同じ音が出てきましたね。
〈レ〉と〈ミ〉の音
〈レ〉は開放弦で弾くので、チューニングが合っていれば音程が外れることはない。
>> チューニングの方法についてはこちら(工事中)
〈ミ〉だけ開放弦と合わせてみよう。
〈ミ〉が開放弦のE線とピッタリ合っているなら、良く響く。
E線が振動しているのを目で確認するのはちょっと難しい、、かな。
E線と押さえた〈ミ〉の音を交互に弾いて、合っているかを確認するのも良い方法。
〈ミ〉がピッタリ合ったら、また音階を弾いていく
シドレミファ#ソラシ
今度は”ソ”と”ラ”が開放弦と同じ音。
〈ラ〉は開放弦を弾くので音程は外れない。
〈ソ〉の音を開放弦と合わせてみよう。
3の指で押さえた”ソ”の音が合っていれば、開放弦のG線が共鳴して、振動しているのが目で見てわかるし、音もボワッとするのがわかると思う。
重音で合わせるのも良いですね。
Gの開放弦と押さえたソの音を一緒に弾いて、音が濁ってないかを確認する。
〈ソ〉がピッタリ開放弦と合ったら音階を弾いていく。
ファ#ソラシドレミファ#
今度は〈レ〉と〈ミ〉が開放弦と同じ音だね。
〈レ〉と〈ミ〉を開放弦と合わせてみよう
- 共鳴している音を聴く
- 共鳴して振動している弦を目で確認する
- 重音で合わせる
- 交互に弾いて耳で合わせる
〈レ〉と〈ミ〉が開放弦とピッタリ合ったら、音階を続けていく。
ドレミファ#ソラシド
〈ソ〉と〈ラ〉が開放弦と同じ音だね。
〈ソ〉と〈ラ〉をよーく聴いて、開放弦とピッタリ合わせる。
ピッタリ合ったら音階を弾いていく。
ソラシドレミファ#ソ
今度は〈レ〉と〈ミ〉と〈ソ〉が開放弦の音。
また開放弦の音に合わせていくんだけど、E線の高い〈ミ〉はフラジオレットでも合わせられる。
高い〈ミ〉の音程が開放弦の音とピッタリ合っていれば、押さえている指を浮かせて、弦にほんの少し触れるだけにして、駒寄りをスーって弾くと、フルートみたいな音が出る。
フラジオレットの音。
フラジオレットの音が綺麗に出るなら、正しい場所を押さえられてるってこと。
押さえる場所がずれていると、フラジオの音は綺麗に鳴らない。
こんな感じに音を聴いて、開放弦の音と合っているか一つずつ丁寧に、丁寧に確認していく。
3rdポジション以上の半音は指をズラさないと取れない。
自分の音をよーく聴く、開放弦に合わせる以外で、よく注意されることについていくつかお話ししますね。
3rdポジション以上になったら、半音は指をずらないと基本音は取れない
身長175cm程度の男の場合です。もし小柄でしたら指をズラさなくても音程取れるかもしれません。。
例えばト長調の3オクターブでポジション移動した後に〈ファ#〉〈ソ〉を弾く場面。
〈ファ#〉を3の指、〈ソ〉を4の指で押さえるんだけど、
3の指に4の指をくっつけるだけだと、半音にならない。
3の指をズラして、4の指を押さえる必要があります
導音は高く
導音は高めにとる。
導音って何?
導音を簡単にいうと、音階の7番目の音のこと。
ト長調なら、
①ソ、②ラ、③シ、④ド、⑤レ、⑥ミ、⑦ファ#、⑧ソ
だから、ファ#が導音
導音のファ#の音程は高めに取ります。
導音を高めに取ると、音階に推進力が出る。
どれぐらい高めにとるの?
チューナーでピッタリあった音より、コンマ1〜2ミリぐらい高い意識で、ぐらいのイメージかな。
チューナー通りの音程で音階を弾いた場合と、導音、ト長調の場合はファ#を高めにとった場合を弾いてみますね。
どうだろ。ほんのちょっとの違いかもなんだけど、導音を高めに取った方が音楽的というか、推進力がある感じがしないだろうか。
1の指が高くならないように。
1の指が高くならないように気を付ける。
#がたくさんついた音階では1の指の音程が高くなりやすい。
例えば、ホ長調の音階。#が4つついた音階。
1stポジションで〈ミ〉〈ファ#〉〈ソ#〉って弾いたときに、
3の指に引っ張られて1の指の音程が上ずりがち。
〈ソ#〉〈ファ#〉〈ミ〉って降りてきたときに、〈ミ〉の音が上ずってないか要チェック。
遅過ぎないテンポでも練習する
音階練習をするとき、一音一音ロングトーンで音程を確認するのも大事なんだど、
ある程度早いテンポで練習するのも大事。
テンポによって音程の幅が違う。
テンポが速くなれば、半音はもっと狭く、全音は広めになる。
テンポがある程度速い方が、音程がわかりやすいこともある。
テンポ遅すぎると、音程わかんなくなるんだよなーって先生も言ってた。
ゆっくりだけじゃなくて、♩=60で一拍に4つ音符入れるとか、速めのテンポでよーく聴きながら練習した方が、音程の方向性っていうか、音程感を育てる良い練習になります
楽器のどこに触れて、体がどうなっているかを感じる。
楽器のどこに触れて、体がどうなっているかを感じると音程は良くなる。
弓の竿、毛、弦がしなる時の右手の感覚と同じように、左手は楽器のネックで感じます。
各指が互いの関係を感じ、上駒と楽器の肩との距離、ネックの太さ、楽器とネックの接合部分などを感じることによって、左手がどこにいるかを測ることができます、
ヴァイオリンBasics いつでも学べる基礎練習300 サイモン・フィッシャー著
耳と体と五感を使って音程を体に入れる感じ。
例えば、1stポジションでD線のソを押さえるとき。
指のどの部分が指板に触れて(指の腹の部分が触れてるとか)、どのくらいの圧力で、
人差し指の付け根がどんな感じに触っていて、
親指がどうネックに触れて、ネックの太さを感じて、
肘の曲がる感覚を感じる。
ソを弾くとの体はこうだよって頭に入れてあげる感じ。
音程が良くなる音階練習の方法(アルペジオ、分散和音)
アルペジオ、分散和音でも考えること、気を付けることは一緒。
- 自分の音をよーく聴く
- 開放弦の音と同じ音が出てきたら、開放弦と徹底的に合わせる
この2つのことを徹底的に。
ただ、アルペジオ、分散和音の音階練習をするときに、もう一つだけ意識することがある。
和声を意識するってこと。
出る音は一つ一つなんだけど、音が同時になったときに、和音として綺麗かどうかっていう意識がいる。
例えば、ト長調のアルペジオ。
前半は〈ソ・シ・レ〉、後半は〈ラ・ド・ミ〉の分散和音になってる
分散和音の音階を弾くときは、〈ソ・シ・レ〉〈ラ・ド・ミ〉が同時に鳴ったとき、和音として綺麗な響きになっているかを確認しながら弾く。
頭の中で〈ソ・シ・〉〈ラ・ド・ミ〉の和音を鳴らしながら弾ければ良いんだけど、難しいっていう時は鍵盤で、ジャーンって和音を弾いて、その和音をイメージしながら弾くと良いです。
レッスンでも和声がおかしいとき、先生がピアノでジャーンって和音を弾かれていた
あとは重音で弾くのも良いですね。
シとレを重音で弾いて、綺麗な響きになっているかとか。
アルペジオ、分散和音の音階はよーく自分の音を聴くこと、開放弦に徹底的に合わせること、そして和声を意識して弾くのが大事。
オクターブの重音にチャレンジしてみよう
オクターブの重音にチャレンジしてみよう。
オクターブの重音練習すると音程が良くなる。
ヴァイオリンの音程って、オクターブが基本なんよね。
1と4の指で取るオクターブの形が基本になって、あとは2と3の指をどうするかだけ。
2の指を1の指をくっつけるか、離すかみたいな。
だから、基本のオクターブの形が崩れてると、音程って安定しないんよね。
オクターブの形を体に覚え込ませるために、オクターブの重音練習する。
オクターブの形を覚えると音程が良くなる。
まずはゆっくりと練習する。
♩=60でひと弓4拍で、音程があっているか一つずつ一つずつ確認していく。
オクターブを弾くとき、(低い方の弦にかかる弓の圧力):(高い方の弦にかかる弓の圧力)= 7 : 3ぐらいを意識すると、オクターブの音程が合いやすいかな。
音程が良くなる練習曲、セヴシックOp1-1のNo.7
音程が良くなる練習曲はないのー?
セヴシックOp1-1のNo.7を弾くと音程が良くなる
プロを何人も育てた先生が、No.7やらせるとみんな音程良くなるんだよなーと言っていた。
くっつく離れるに注意して、丁寧に丁寧さらっていく。
音程が良くなっていく。
ポジション移動を制するものが音程を制する。セブシックOp8
音程がめちゃくそ外れやすいポイントがある。
ポジション移動ですね。ある意味バクチ。
音楽学生やプロが音程を外す原因の80パーセント以上は「シフティング(ポジション移動)」にあります。
ヴァイオリン自由自在 西谷国登 著
N響奏者(日本のトッププロ)でもポジション移動はバクチらしいです。
どうせ外すなら高めに外しとけー、みたいな。
ポジション移動を練習するときにおすすめのエチュードがあります。
セブシックのOp.8っていう練習曲。
ポジション移動の音程を安定させる練習曲。
これやるとポジション移動の音程が安定しますね。No.1〜No.4だけでも丁寧に練習すると効果があります。
ポジション移動の練習のときに考えた方が良いこと、コツについてはこの記事↓にまとめてます。
読みながら、頭使いながら練習すればポジション移動の音程はだいぶ安定するかと。
>> ヴァイオリンのポジション移動のコツ【もう怖くない】トッププロから聞いたこと。
音程が不安定なら、左手の形をチェックしてみよう
音程が不安定なら、左手の形もチェックしてみよう
左手の形が崩れていないか。
左手の形がイマイチだと、音程が不安定になることもある。
ヴァイオリンはヨーロッパの楽器。
ある意味おおざっぱに弾いても、ある程度弾けるようになってる。
左手の形が良いと、おおざっぱに指板の上に指を置くだけで、だいたいの音程の場所に指がいくようにできてる。
大柄な男の人が酒飲みながら弾けるようにね。
左手の形が不安なら、こちらの記事↓も参考にしてみてください
>> ヴァイオリンの左手、基本の”き”。美しい音の出る弦の押さえ方。
チューナーは使っても全然OK
チューナーは使っても全然OKです。
平均律が、純正律が、とかしばしば議論になるけど、
アマチュアは音程悪過ぎて、それ以前の問題。
NHK交響楽団のマロさんも、まずは平均律で良いって言ってる(『パンドラの箱』っていうDVDでお話しされていた)。
県のコンクールで最優秀賞もらうような人に、どんな練習してるんですかー?って聴いたときに、チューナーで一音一音合わせる練習をしてるとも言っていた。
なので、県のコンクールで最優秀賞もらうレベル以下であれば、チューナーは使っても全然OK。
チューナーはどうやって使ったら良いの?
チューナーの針がピッタリ真ん中を指す音程になっているか確認していく。
ぼくのチューナーの場合だけど、音程が合うと針が真ん中をさして、緑色のランプがつく。
音程が外れていれば、赤ランプになる
音階を弾いているときに、ずっと緑色のランプになっているか確認する。
ノンヴィブラートでさらう
ノンヴィブラートで練習してみよう
ヴィブラートをかけないで練習する。
ヴァイオリニストによってはヴィブラートそのものだけに技術的な興味を憶えて、日夜その修行に明け暮れするということがよくあるのだが、こうした例はナンセンスな努力と言っても過言ではないだろう。
(中略)
頭の中から『V』の字を抹殺して忘れ去り、ひたすら良い音程をとることに熱中した方がよい。
五本の柱 田中千香士 著
ヴィブラートって、音程が悪いのが隠れるんよね。ごまかせる。
ヴィブラートかけてばっかり練習をしてると、音程が悪くなる。
ぼくはヴィブラート禁止令を出されたことがある。
ノンヴィブラートで練習。
ヴィブラートなしだと、音程が悪いのがよーくわかる。
よーく自分の音を聴いて、修正、修正、修正、、、
ヴィブラートを解禁されてヴィブラートありで弾いてみると、見違えるほど良くなった経験がある。
ノンヴィブラートで練習しよう。
音程が悪いのがよーくわかる
絶対音感なんていらない。
絶対音感がないから音程わからないよー
絶対音感なんてなくてもヴァイオリンは弾ける。断言しても良い。
ぼくが習っていた先生、世界3大オーケストラのもとヴァイオリン奏者をしていた先生は、絶対音感をもっていなかった。
絶対音感ある人うらやましいーっても言ってた。
世界のトップ奏者ですら絶対音感持って何だから、絶対音感はいらない。
ちなみにぼくも絶対音感は1mmも持ってない。
ヴァイオリンで大事なのは相対音感。
相対音感は大人からでも身につけられる。
音程の良い演奏を聴きまくるでもいいし、ヴァイオリンの曲をたくさん弾けば自然と、ヴァイオリンに必要な音感は身に付いていく。
絶対音感がないから音がわかないよーって諦めなくて全然OKです。
まとめ;自分の音を聴く。開放弦と合わせる。当たり前のことを徹底的に。
音程を良くするために一番大事なことは、
- 自分の音をよーく聴く
- 開放弦の音と同じ音が出てきたら、徹底的に開放弦と合わせる
もうね、この2つ。
この2つのポイントを徹底的に、ヴァイオリンを弾くときは忘れないで欲しいですね。
当たり前のことを徹底的にする。
なかなかできないんだけどね、ぼくもどんなに曲のレベルが上がっても同じこと言われたし
自分の音よーく聴いてる?
開放弦の音と合ってる?って。
プロになるような子供たちも、何度も何度も言われてできるようになっていくみたいだしね。
自分の音ちゃんと聴いてる?
開放弦の音と合ってる?
いつも自分に問いかけ続けて、頭にこびり付かせて、死ぬまで音程の課題は無くならないんだけど、少しでも音程が良くなって貰えればなと。
めっしーのヴァイオリン教室【大人から始めた初心者限定のヴァイオリン教室】
この記事の著者、めっしーのヴァイオリン教室の特徴
- 大人からヴァイオリンを始めた、初心者限定のヴァイオリン教室
- 18才からヴァイオリン始めた、ぼくめっしーがレッスン
- アマチュアオーケストラでトップ弾いたり、室内楽弾いたり、今はレッスンで超難曲のパガニーニのカプリースさらってる
- 大人から始めたんだけど、プロを輩出する門下で学ぶ
- プロを輩出する教室で学んだことをベースにレッスン
- あなたと同じくヴァイオリンを始めたからこそ、伝えられることがある
- 大人から始めた難しさ、苦労、とってもわかるし、ちょっと先を行ってるからこそ、どうやって壁を乗り越えていったかお話できる
- しっかりあなたと向き合って、話して、レッスンしたいと思ってます
- 朝レッスン 6:00~(おそらくここの教室だけ)
- 学生割引あり
大人からヴァイオリンを始めたんだけど、なんか上手くならない
そんなときに力になれないかな、と思ってる
あなたと同じく、大人からヴァイオリンを始めたからこそ、共感できるし、解決できる部分、いっぱいある
無料ヴァイオリン相談【どんな簡単な質問でもOKです】
無料ヴァイオリン相談を受け付けてます
下のLINEかお問合せ、twitterにメッセージいただければ、基本的になんでもお答えいたします
ヴァイオリンについて悩んでること、どーでもいいこと、簡単なこと、レッスンやってるみたけど実際どうなん?とか、なんでもOK
できる限り、丁寧にお返事させていただきます
緊張・アガリに悩むヴァイオリン弾きのためのヨガ教室
あんなに練習したのに。
本番になると、まったく何もできない
震える右手、外れる音程
1つの解決方法がヨガ。
ヨガは、心をコントロールする練習だから。
ぼくも緊張・アガリで悩んで試行錯誤してきた。
その中でヨガに出会った。