- 映画『アマデウス(英語)』を見た感想について、ヴァイオリン弾きがお話します
- モーツアルトと同じ時代を生きた大作曲家、サルエリの嫉妬が詰まった映画
- 人前でオナラをするような、あんな下品な男が、なんでこんなにも美しい音楽かけるだ?なんで自分(サルエリ)じゃないんだ?神よ、なぜだ?
- 子供のまま大人になったような人、モーツアルトの人柄をよく知ることができる作品、モーツアルトがもっと身近になる映画
*ネタバレ注意です
モーツアルト練習してて、もっとモーツアルトのことが知りたいんだけど、どうしたらいいかなー?
モーツアルトの映画があるから見てみたらどう?『アマデウス』っていうやつ
どんな映画だった?感想教えてー
この記事では、こんなお悩みを解決します。
- この記事の著者
Twitter(@messi_agarisyo)
・プロ奏者を輩出する教室でヴァイオリンを学ぶ
・日本トッププロ奏者(NHK交響楽団で弾いてた先生、プロオケでトップを弾いていた先生・・・)にも指導を受けた
こんにちは、超絶緊張しいヴァイオリニストのめっしーです。
今回はモーツアルトの人生を描いた映画『アマデウス(AMADEUS)』について話していきます
ぶっちゃけた話、モーツアルトのこと、別に好きじゃありません。
演奏する機会や、レッスンを受ける機会はあれど、モーツアルトを聞きたいと思って聞いたことってほとんどないです。
なーんか、軽くて、どーも苦手。
でも、モーツアルトだらけの演奏会に乗ることになって、練習が苦痛で、苦痛で(笑)
なんとかモーツアルトを好きになろうとしたわけです。
そこで、映画『アマデウス』を見ようと思ったわけ。
この記事では、実際に映画『アマデウス』を見た感想、そしてあらすじについて、話していきます
『アマデウス』ってどういう意味?なんのこと?
映画のタイトルの『アマデウス』って何のこと?
『アマデウス』はモーツアルトの名前からきている
モーツアルトの本名は
ヴォルフガング・アマデウス・モーツアルト
モーツアルトのミドルネームが『アマデウス』、この映画のタイトル。
もう少し深堀してみよう
アマデウスって、どういう意味の言葉なんだろうか?
アマデウスはラテン語で、《神に愛される》《神を愛する》っていう意味
モーツアルトにピッタリな名前。
神に愛され、まるで神様がモーツアルトの体を借りて、天から地上へ音楽を届けているよう。
さて、映画『アマデウス』は神に愛された男、モーツアルトの話
神から愛された男はどんな人間だったのか。
『アマデウス』のあらすじ
映画『アマデウス(英語)』がどんな映画か一言でいうと、
モーツアルトと同じ時期を生きた大作曲家、サルエリのモーツアルトへの嫉妬を描いたもの。
サルエリは音楽の都、ウィーン皇帝に仕えた宮廷作曲家
モーツアルトの才能への嫉妬、嫉妬、嫉妬。
なんで私(サルエリ)じゃなくて、ヤツ(モーツアルト)なんだ?
あんなウ〇コみたいな人間なのに?
神よ、なぜヤツ(モーツアルト)に才能をお与えになったのか?
モーツアルトと同じ時期を生きた大作曲家、サルエリの嫉妬が映画『アマデウス(AMADEUS)』の話の中心。
話はサルエリが精神病院にぶっこまれるところからはじまる。
『モーツアルトを殺したのはオレだ』
錯乱する老人サルエリ、顔はしわくちゃで、人生の苦しみがしわとして刻まれたみたい。
精神病院に連れていかれる
そして舞台は精神病院の一室に移る
薄暗い部屋
サルエリの回想がはじまる
過去のモーツアルトとの思い出、嫉妬心。
なんで、女と遊んでいるような、下品なヤツ(モーツアルト)があんなにも、美しい音楽を書くことができるのか?
神を感じさせるような音楽を作ることができるのか?なぜだ?
サルエリの回想を通じて、モーツアルトの人柄が描かれていく。
モーツアルトとサルエリは対照的な人間。
モーツアルトは天才、感覚派、
サルエリは秀才、努力派。
サルエリは苦労人というか、努力の人、真面目な人。
小さいころから音楽教育を受けたわけではない。
もちろん、サルエリの周りに音楽は溢れて異端だけど、
音楽を聴きにいくのは、教会に行くときぐらい。
サルエリは遅咲きの作曲家。
対してモーツアルトは小さいころからしっかりとした音楽去育をうける。
父親はヴァイオリニストであり、幼いことから音楽漬けの生活を送る
神童として、音楽の都ウィーンで演奏するなど、小さいことからの環境にも恵まれる。
サルエリは恵まれたモーツアルトの才能だけでなく環境にも嫉妬する
私(サリエリ)も小さいころからしっかりとした教育を受ければ、もっと良い音楽が書けるのに、なんでヤツ(モーツアルト)なんだ?
モーツアルトとサルエリの才能の差が歴然としている場面が描かれている
モーツアルトがサルエリの努めている宮殿にくることになった
サルエリはウィーンの宮廷作曲家という職業
けっこうお偉いさん、音楽の都ウィーンの宮廷直々の作曲家
モーツアルトのためにサルエリは曲を書く。
モーツアルトを自身(サルエリ)が作曲した曲でモーツアルトを出迎える
モーツアルトは、サルエリが作曲した曲を一度聞いただけで覚える
ピアノ(正確にはピアノの祖先の楽器)で弾く
それだけじゃない
サルエリの曲を変える、編曲する
こうしたらどうか?
ちょっと変だな?とか。
サルエリが作曲した曲よりも素晴らしい曲が出来上がる
宮廷作曲家のプライドがズタズタにされる
怒りすら感じる
神はなぜクソみたいな人間(モーツアルト)に才能を与えたのだ?
モーツアルトへの嫉妬心は膨らんで、膨らんで、そして狂気がサルエリの頭をよぎる
『モーツアルトを殺す』
モーツアルトの死を願って、サルエリは動き出す。
『アマデウス』の予告編がみたいってときはこちらをクリック(You Tubeのリンクです)
アマデウスは史実?本当の話なのか?
『アマデウス』って本当の話なの?
『アマデウス』は本当の話かと言われれば、けっこう脚色されている、
色付けされている。
でも、モーツアルトという人間をかなり的確にとらえていると感じる
ぼくのモーツアルトのイメージにかなり近い、子供っぽいとうか、純粋というか。
あらすじで話したウィーンの宮廷作曲家であるサルエリとモーツアルトが、ライバル関係であった可能性はどうもあるらしい
だけど、サルエリが一方的に嫉妬し、モーツアルトの死を本気で望んだかと言われれば、それはわからない。
実際にサルエリに合ったわけじゃないし。
ただ、モーツアルトという人間をできる限り正しく表現しようとしたのが伝わってくる、本物のモーツアルトとそう離れていないのではないだろうか。
例えば、音楽に対してプライドが高すぎて見えないぐらいで、
自分の音楽が最高であり、もっとも美しいものだと思ってたりとか、
プライドが高すぎて、お偉いさんと喧嘩するとか、
『おれの尻をなめろ』っていう曲をかくぐらい下品なことが好きだったりとか、
こういう本当の話みたいで、『アマデウス』の中に盛り込まれてる。描かれている。
脚色はされてるけど、モーツアルトの人間的なところ、かなり良い感じに表現されてると思う。
モーツアルトが身近に感じられる
映画『アマデウス(AMADEUS)』を見ると、モーツアルトがとっても身近に感じられる
モーツアルトって、なんか近づきがたい感じしません?
ぼくだけかもしんないけど。
あまりにも美しく、あまりにも完璧すぎて、凡人には理解できなというか。
この映画で描かれているモーツアルトは、曲の雰囲気から受ける印象と正反対
一言でいうと、下品。
だって、みんなの前でオナラしたり、
アホみたいな高笑いしたり、
借金したり、
飲んだくれてたり、
まあ、人間的にはクソ、だよね
自分ですら、人間性だけをみればモーツアルトよりはまともな人間だと思う
完璧じゃないモーツアルトを見ると、少し安心するというか、
なんだろ、少しだけ身近に感じられた。
子供の心のまま大人になったモーツアルト
『アマデウス』からモーツアルトが、子供の心のまま大人になったってことがわかる
世間知らず。
小さい頃から神童としてチヤホヤされ、プライドはもうめっちゃ高い
あまりにも高すぎる鼻をへし折られることもなく育つ
そして、父親に音楽以外のことを徹底的に管理され、音楽以外のことを学んでこなかった
社会からみれば、超めんだくさいヤツだったと思う
『アマデウス』ではこんな場面が描かれている
大司教と喧嘩するモーツアルト
大司教はキリスト教会の超お偉いさん、モーツアルトよりずっとずっとずっとずっと偉い人、
当時、音楽家は職人さんみたいなポジションが普通、別に身分高くないんよね
大司教からしたら、たかが音楽家っていう感じ
モーツアルトは自分の音楽の良さが理解されないと大司教レベルの人にも罵声を吐いた
こんな素晴らしい音楽がわからないなんて、お前アホか!
自分の音楽が理解されなくて悔しいのはわかる
でも、そこは我慢するとこじゃない?
目上の人だし。
こんな感じでモーツアルトは世渡り下手なんよね。
モーツアルトの音楽は本当に素晴らしいのだけれども。
モーツアルトが生きた時代を感じることができる
映画『アマデウス』を通じて、モーツアルトが生きた時代がどんな時代だったのか、
モーツアルトがどんな風景、空気の中を生きていたのかがわかります
モーツアルトが生きた時代は市民と貴族のバランスが崩れかけていく時期、不安定な時期
モーツアルトが生きた時代の前は、貴族の力は絶対的なもの。
貴族がいて、そしてその下に市民がいる。
一般市民が貴族の上に立つなんてことは誰も考えもしなかった
貴族と市民のバランスが崩れていく。
貴族を倒して、市民が政治の中心に立とうとする、そんな時期。
『アマデウス』の中で『フィガロの結婚』をめぐって、モーツアルトとウィーン皇帝が対立する場面が描かれている
『フィガロの結婚』はモーツアルトが作曲したオペラ。
ウィーン皇帝はモーツアルトが作曲した『フィガロの結婚』の上演を禁止する
なぜか?
『フィガロの結婚』という曲は、当時の社会批判が入っている
貴族社会への批判が入っている。
貴族なんて、貴族の家に生まれただけだ。っていう批判。
貴族の家に生まれなかったら、市民と一緒だっていう批判。
貴族が市民の上に立つっていう当時当たり前だった社会に疑問を投げかけている
『フィガロの結婚』に影響された市民が、貴族を倒すなんてことを考えてしまったら、混乱が起きてしまう
社会が不安定になってしまう
自分の命すら危ない。
ウィーン皇帝はそう考え、上演を禁止する。
でも、最終的にはモーツアルトの熱意に負けて、オペラ『フィガロの結婚』が上演される
いかに当時の貴族が市民の反攻にビビッていたかがわかる
オペラですよ?
オペラの上演ですら、気にしていた
社会が乱れないように、自分の命が危なくないように。
モーツアルトが生きた時代が社会の中心が貴族から市民に移っていくという、激動の時代への入り口だったということがわかる。
モーツアルトの音楽が好きになれる
モーツアルトの音楽が好きになれる、映画『アマデウス』をみると。
『アマデウス』で流れる音楽は、ほとんどがモーツアルトの曲。
いろいろなモーツアルトの曲に触れることもできる。
モーツアルトの曲ってぶっちゃけ眠くなる(笑)
弾くのはめっちゃ疲れるんだけど。
まあ、モーツアルトをいろいろ聞くって、結構大変なんだよね、
でも、『アマデウス』で出てくる音楽って、耳に入りやすいというか、
モーツアルトってなんか良いなって思わせてくれる
モーツアルトがあんまり好きじゃない自分、眠くなっちゃう自分でも、モーツアルトの音楽に引き込まれる
モーツアルト、もっと聞いてみようかなって思わせてくれる
サルエリの嫉妬心に共感してしまう
『アマデウス』を見て一番共感できるのは、『サルエリ』の嫉妬、強い嫉妬。
生きた時代は違えど、人間って思うこと、同じなんだなと。
ぼくも自分より才能がある人、嫉妬しちゃう。
僕はヴァイオリンを弾いているだけど、才能ある人めちゃくちゃ嫉妬する
なんで、あんなに良い音がでるのか?なんで自分じゃその音を出せないのか?
なんであんなにも難しいパッセージを簡単そうに弾けるのか?
ぼくはヴァイオリンをわりと大きくなってから始めたんだけど、
3才とか、5才とかヴァイオリンをはじめ、弾いている人に嫉妬しちゃう。
自分だって、もっと小さいときからヴァイオリンを弾いていればと、環境を恨む。
サルエリとまったく同じ感情。
モーツアルトの才能、歴然とした才能に嫉妬し、
小さい頃からしっかりとした音楽教育を受けてことなかった自分(サルエリ)に対して、小さいころからしっかりとした音楽教育を受けてきたモーツアルト。
環境への嫉妬。
もちろん、立場も、時代も違うんだけど、当時生きていた人も同じ悩みを抱え、悩んでたんかなーって
『アマデウス』はそんな嫉妬心を代弁してくれている
自分が本当に表現したい音楽を書くモーツアルトへの憧れ。
サルエリの気持ちで共感するというか、こうだったんじゃないかなーということ、
自分が本当に表現したい音楽を書く、モーツアルトへの憧れからくる嫉妬心があったんじゃないかと思うんです。
当時、サルエリはモーツアルトよりも評価されてました
サルエリはウィーン皇帝から表彰されたりして。
でも、なんか違う、そうサルエリは思ってたんじゃないかと思う。
なんでだろう?
それは、サルエリは自分が本当に表現した音楽じゃなくて、みんなにウケる音楽を書いたからなんだと思う。
自分が書きたい音楽よりも、ウィーン皇帝の目線、同じく宮廷に努める音楽家の目線、貴族の目線、そういう目線を気にして、多くの人から評価されるような音楽を作ってたんじゃないかな。
モーツアルトは違う。
自分の表現した音楽だけを描く。
いくらウィーン皇帝に反対されたとしても、自分の表現したい音楽をする。
他者からの目線、評価よりも良い音楽を表現することが絶対的に大切。
サルエリは現代で言えば上司の評価を気にするサラリーマンみたいな感じだったんじゃないかと思う。
評価される仕事をする。
不自由。
他人の目線を気にせず、自分の音楽を表現するモーツアルトのことが輝いてみえたんじゃないだろうか、サルエリの目からは。
自由に恋い焦がれるサルエリにも共感したりする。
モーツアルトの伝記を読んでおくと、もっと『アマデウス』を楽しむことができる
『アマデウス』をまずは見てもいいんだけど、一冊だけでもいいから、モーツアルトの伝記を読んでおくと、スッと内容が頭に入ってくると思う。
おススメするとしたらこの本かな↓
教科書みたいな堅苦しいものじゃなくて、物語になってて、
モーツアルトってこんな人だったんだろうなーっていうのがにじみでている本。
モーツアルトのイメージ膨らむんじゃないかな?
『アマデウス』見たあとで読んでも、あ、あのシーンってこういうこと言いたかったんだなーっていう気づきが得られると思う
『アマデウス』で流れていた音楽を少しだけ聞いてみよう
『アマデウス』ではこんな音楽が使われている
眠くならない程度に聞こう(笑)
サルエリが好きだった女性をモーツアルトが奪った曲。
オペラ「後宮からの誘拐」よりフィナーレ↓
モーツアルトの父が亡くなってすぐに作られた曲。
オペラ「ドンジョバンニ」より騎士長の場↓
モーツアルト最後の作品、レクイエム↓
作曲途中でモーツアルトは息を引き取る
『アマデウス』で流れるラストの曲、ピアノ協奏曲第20番の2楽章↓
優しい気持ちにさせてくれるね
まとめ:クソみたいな人間だったモーツアルトを知ることができる、身近に感じられる
モーツアルトを知りたいっていうときは、映画『アマデウス』、ぜひ見てみてください
おすすめ。
やっぱり、モーツアルトを身近に感じられるっていうのが良い
モーツアルトの人柄がわかると、演奏楽しくなるんよね。
楽譜を見ながら、あのクソみたいな人間、子供のまま大人になったモーツアルトは何を考え、感じてたんだろうって。
音楽を聴くだけだと見えてこないよね、モーツアルトの人柄って、あまりにも音楽が完璧すぎて。
めっしーのヴァイオリン教室【大人から始めた初心者限定のヴァイオリン教室】
この記事の著者、めっしーのヴァイオリン教室の特徴
- 大人からヴァイオリンを始めた、初心者限定のヴァイオリン教室
- 18才からヴァイオリン始めた、ぼくめっしーがレッスン
- アマチュアオーケストラでトップ弾いたり、室内楽弾いたり、今はレッスンで超難曲のパガニーニのカプリースさらってる
- 大人から始めたんだけど、プロを輩出する門下で学ぶ
- プロを輩出する教室で学んだことをベースにレッスン
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緊張・アガリに悩むヴァイオリン弾きのためのヨガ教室
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震える右手、外れる音程
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ぼくも緊張・アガリで悩んで試行錯誤してきた。
その中でヨガに出会った。