- モーツァルト作曲のディベルティメントk.136より、1楽章のヴィオラパートの弾き方について解説!
- ニ長調であることを意識する、伸ばしの四分音符は頑張らない、シンコペーションは二の腕で弾く、、などなど
- この記事の内容は、著書めっしーが実際にレッスンで教えていただいた内容
- 画像&動画付きでわかりやすくお話しています!
今度、モーツァルトのディベルティメントk.136弾くんだけど、どんなことに注意して練習したらいいのかな?
この記事では、こんなお悩みを解決します。
- この記事の信頼性
Twitter(@messi_agarisyo)
・プロ奏者を輩出する教室でヴァイオリンを学ぶ
・日本トッププロ奏者(NHK交響楽団で弾いてた先生、プロオケでトップを弾いていた先生・・・)にも指導を受けた
・この記事はプロオケでトップを勤められたり、某国民的テレビ番組で四重奏弾いてらしたり、、そんな大先生のレッスンを実際に受けたときの内容をメインにお話しています
こんにちは、超絶緊張しいヴァイオリニスト、ヴィオリストのめっしーです。
今回はモーツァルトのディベルティメントk.136から1楽章の、ヴィオラパートの弾き方についてお話します。
モーツァルトのディベルティメントの中では、1番弾く機会があるんじゃないかなk.136が。
弦楽四重奏、弦楽アンサンブル。
この記事ではディベルティメントk.136がどんな曲なのか、そしてどんなことに注意して弾けば良いかについてお話します。
実際にぼく、めっしーがレッスンで教えていただいた内容をまとめています。
ぜひ参考にしてみてください。
この記事を読む前に、できたらこの記事↓を読んでもらると、モーツアルトの弾き方の理解が深まると思う
モーツアルトらしい音、柔らかい音をだすための弓の使い方についてお話しています
もちろん、曲は違うんだけど、基本的な弾き方は同じ
モーツアルトらしい音、柔らかい音を出すポイントは弓の弾力を感じること、小手先で弾かないこと・・・
モーツァルトってどんな人?
ディベルティメントk.136を書いたモーツァルトってどんな人だったんだろうか、?
ひとことで言うと、子供の心のまま大人になった人。
悪く言えば、世間知らず、
よく言えば、あまりにも純粋。
モーツァルトは幼いころから天才と言われ、神童だった。
その立役者になったのがモーツァルトのお父さん、レオポルド•モーツァルト。
モーツァルトのお父さん、けっこう厳しくて、しっかりした人で、モーツァルトの周りのこと、全部やっちゃうんだよね、
で、モーツァルトは音楽に没頭できたんだけど、社会の波に呑まれずに育つ。
世間知らず。
でも、社会の波に呑まれなかったおかげで、心は純粋なまま大人になることができた
子供のような純粋な心があるからこと、こんなにも純粋で美しい音楽が書けたんだと思う。
ディベルティメントk.136を作曲したモーツァルトはまだ16才。
まだまだ子供ではあるだけども、16才っていう年齢にしては精神年齢低かったんじゃないだろうか。
k.136は洗練されてるんだけど、どこか子供っぽい遊び心、子供のじゃれあいみたいなものが感じられるし。
モーツアルトの無邪気さを感じながら、ディベルティメントk.136を聴いてみよう
モーツアルトのことが、もっと知りたいっていうときは、この記事↓も読んでみてね
モーツアルトを弾くときのヴィオラパートの立ち位置
ディベルティメントk.136だけだじゃないだけど、ヴィオラパートの基本的な立ち位置は、
いなきゃ困るんだけど、いなくてもいい、でも、やっぱいないと困る、って感じ。
すっごい絶妙なのよね。
ヴィオラパートが主張すると、全体のバランスが崩れちゃう、
でも、ヴィオラがいないと薄くて変、みたいな。
だから、モーツアルトのヴィオラパートは基本的にfはスルー、弾いてもmfぐらいが良いです、
頑張ってfで弾くと音硬くなって、モーツアルトのピンク色な感じがでない。
まあ、フラストレーション溜まるんだけど、そんなんでOK
モーツアルトらしい音、柔らかい音を出すポイント
モーツアルトを弾くときのポイントは2つあって、
- 弓の弾力をゆっくり感じる
- 小手先で弾かない
っていうこと。
弓の弾力をゆっくり感じる
モーツアルトらしい音を出す大事なポイント、
弓の弾力をゆっくり感じるってこと。
意味わかんないー
意味わかんないと思うので、弓の弾力をゆっくり感じた場合と、そうじゃない場合を動画で見比べてみよう
弓の弾力をゆっくり感じた場合↓
弓の弾力をテキトーに感じた場合↓
なんとなーくわかるだろうか。
ゆっくりと弓の弾力を感じれば、柔らかい音、出そうじゃないかな?
こんな感じに弓の弾力を丁寧に、丁寧に感じてあげる。
弓の弾力を丁寧に感じると、モーツアルトらしい柔らかい音、ピンク色の音に近づきます。
小手先でひかない
モーツアルトらしい柔らかい音をだすには、小手先で弾かないっていうのが大事、
小手先で弾いたら、柔らかい音、絶対でません
特に、ヴィオラは120%出ません、柔らかい音。
ヴァイオリンはなんとかなるかもしんないけど、デカいとそうはいかない。
なんでかっていうと、手先、手首より前でこねくり回してで弾くと、どうしても変な緊張、力みがはいっちゃうから、
手先に緊張、力みが入ると、手先で楽器の振動を止めちゃって、音が固くなっちゃうから。
手先に意識が向くと、固くなるの、わかるかなー?
背中とかから手が生えてる感じ、背中で弾いてる感じ、そういう意識を持つことが大事です。
背中で弾く感覚を持つことで、手先の緊張、力みを最小限にすることができる
この記事↓でモーツアルトらしい音を出すポイントについて、画像付きでもっと詳しく説明しています
ディベルティメントk.136はニ長調、ポップコーンが弾けるイメージ。
ディベルティントk.136は何調かっていうと、D-dur、ニ長調なんですね。
ニ長調は弦楽器がバンバンなって明るい響きになる。
楽しい響きになる。
ポップコーンがポンポンって弾けるイメージ。
そんなイメージを感じながら弾いていこう。
伸ばしの音は頑張らない
伸ばしの音は頑張らないこと、バランス崩れるので。
例えば、3小節目、ラの伸ばし
ラの音を出したら裏方に回る
4拍目は聞こえなくても良いぐらい。
どうやってそんな風に弾くかっていくと、ラを出したら弓の弾く場所を指板よりに持っていく。
指板よりで弾くことで、自然に音量が落ちて、アンサンブルに溶け込むことができます。
シンコペーションは二の腕で弾く感じ。
ディベルティメントk.136にはシンコペーションがけっこう出てくるね。
例えば、6小節目。
で、シンコペーションの弾き方、
肘を張って、二の腕が後ろに引っ張られる感じ。
肘が開いたり、閉じたるする動きは少なくて良いです。
二の腕で、ベターって弾かないで、頭を突くようにひく、スピード感を持って弾く。
基本の弓の動きからは外れちゃうんだけど、二の腕で弾いたほうが、スピード感があって、突く音が出しやすいです。
弾いたらすぐに中弓に
8小節目、ここの弓のサバきがちょい難しい
ソを弾いたら空中でサッと中弓に行きます。
中弓から弾き始めないと、スラーで弾くソシミが全然弓、足らなくなる。
23小節目の四分音符は大事【集合するポイント】
23小節目の四分音符は大事な音。
なんでかっていうと、集合するポイントだから。
順番にかけあって、23小節目で集合する。
スコアを見てみるとわかりやすいです。
こんな感じに2ndヴァイオリン→1stヴァイオリン→ヴィオラ、チェロってかけあって、23小節目で集合。
順番にかけ合うところは、グチャってなりやすいポイントなんだけも、23小節目でキッチリと合わせて、集合する意識を持とう。
転調したことを意識して弾こう
37小節目からは、転調したことを意識。
意識するだけで変わる、転調したなって、わかっておくだけで全然違う。
明るいニ長調から、悲しい感じ、暗い感じになったのを感じて弾く。
43小節目はsub p(ピアノ)
41~43小節目にかけての弾き方、
42小節目のシンコペーションでクレッシェンドするんだけど、43小節目でsub pになるのが良くあるパターン。
subは急に小さくするっていう意味
クレッシェンドしで、そのまま43小節目に突っ込みたくなるだけど、それは要注意
43小節目からはスッと裏方にまわります
42小節目は2ndヴァイオリンと同じ動き、アイコンタクト
同じく42小節目。
ここは2ndヴァイオリンと同じ動き
2ndヴァイオリンとアイコンタクトを取って弾く。
スコアを見てみよう。
ほんとだ2ndヴァイオリンと一緒だー
2ndヴァイオリンと呼吸を合わせて、和声を楽しんで弾こう。
空中での速い弓の戻し
ラストの小節、
ここも最初の方で話した、空中での速い弓の戻しが必要。
弾く場所を、元弓から中弓にさっと動かす
8小節目と同じようなテクニック、忘れたってときはこちらで復習しよう
中弓に戻さないと、弓足りなくなっちゃうので。
この弓使い、けっこう難しい、、
けっこう高度な弓使い、、
作曲された当時のヴィオラ奏者は上手くできたんだろうか。。
実際に会って聞いてみたいところ。
CDに合わせ弾いてみる練習もあり
ある程度弾けるようになったら、CDに合わせて練習するっていうのもあり。
ヴィオラパートってどうしても、一人で練習しても雰囲気がわんないっていうか、わかりにくい。
CDと一緒に弾くことで、自分の音が曲に対してどういうポジションかっていうの、なんとなーくわかると思う。
ここは裏方に回った方がいいんだなとか、ここは音出しても大丈夫だなーとか。
まあ、ほとんど裏方なんだけど(笑)
一度試しにCDと一緒に弾くと、わかること、けっこうあると思う。
いろいろなディベルティメントk.136を聞いてみよう
良い演奏聞くの、大事です
超大事。
浴びるように名演奏を聴きましょう
楽器を弾くよりも大事な練習。
いろんなディベルティメントk.136の名演を聴こう
抜粋なんだけど、いろんなディベルティメントk.136の演奏を聴いてみよう
この↓演奏は日本の名指揮者、小澤征爾さんの指揮の演奏。
たっぷり歌った感じがする
こちら↓はカルテット版、いや、美しすぎ。
いつかこんな音が出せたら・・・
ヴィオラが上手くなりたい、そんなときにおすすめの曲
ヴィオラがもっと上手くなりたーい
ヴィオラがもっと上手くなりたいっていうあなたに、おすすめのヴィオラ曲&練習曲を紹介するよ
無伴奏チェロ組曲(ヴィオラ編曲版)
ヴィオラが上手くなりたいなら弾いて欲しい曲
チェロの無伴奏組曲
チェロ組曲なんだけど、ヴィオラ版があって弾いて欲しい
いや、今すぐ弾いて、ほんと、このためにヴィオラやってるってぐらいの曲
もう、美しい、
ヴィオラを練習する前にチェロ無伴奏組曲を弾くんだけど、
チェロ組曲を弾く楽器が鳴るようになる
ヴィオラの鳴らし方を教えてくれる曲
お金なくて楽譜金ねえってときは、imslpで楽譜をダウンロードして、今すぐ弾いて欲しいです
imslpっていう無料楽譜サイトに落ちてる、無伴奏チェロ組曲のヴィオラ編曲版の楽譜はこちら
もし楽譜を買うのであれば、ぺータース版↑がおススメです
いろんな版があるけど、表記ミスが少ないらしく、ぼくの先生もペータース版も使ってらっしゃいました
クロイツェル/42の練習曲
二冊目がクロイツェル/42の練習曲っていうエチュード
ヴァイオリンのクロイツェルをヴィオラに編曲した楽譜があります
基本が詰まった曲集
クロイツェルってもう、一生使う練習曲で、なんかわかんないけど、一通り弾くと、頭が整理されるというか、楽に弾けるようになる
他の使い方としては、苦手なところをピックアップするって使い方がいいかな
もしクロイツェル買ってみたけど、使い方わかんねーレッスン行く金もねーっていうときは、お問い合わせor Twitter(@messi_agarisyo) に連絡ください。
ぼくもまだまだですが、多少はアドバイスできると思います、